2ヶ月ぶりに日本に戻りました。
この2ヶ月、スペインでひたすら慌ただしく忙しく体も頭もピアノを弾く指も楽譜を書く鉛筆も走り続けたと言う感じでした。
来年NHKで放送予定の「大人女子アニメ」の新作レコーディングも無事におわり、諸々コンサートも何とか終わり、2日徹夜のまま早朝マドリッド発パリ行きの飛行機に乗ったらそのまま体が解け崩れて座席の中に溶けて行きそうでした。
世界には私なんかよりもずっと活躍されている作曲家や音楽家が沢山いるのに、一体皆はどうやって毎日過ごしているのだろうとボンヤリ考えたりウトウトしながらパリまで2時間、パリから関西空港までの12時間が過ぎて行きました。
飛行機の中は携帯電話もならないし、インターネットも繋がらないし、窓から広がる星景色は美しいし、真下に広がる様々な模様をした大地は飽きないし、本当に最高です。窓から見る景色ほどワインを美味しくする肴は無いと思います。
ワインと言えば、いつもはスペインのワインを何本かお土産に買って帰るのに、今回はあまりにも時間がなくて買い物に行く事も出来ないままマドリッドを発たなければなりませんでした。でも、いつも利用しているルフトハンザで乗り換えするフランクフルトかミュンヘンの空港では、ある程度美味しいスペインワインが買えるので、今回利用したエールフランスの経由地パリのシャルルドゴール空港、グルメのメッカ・パリのワイン店ならさぞかし様々なワインの品揃えがあると期待しながら探したのですが、フランスワインしか見当たりません。店員さんに「スペインワインは何所にありますか?」と尋ねると、
「スペインワイン?そんな物は置いていません」
とあっさりバッサリ。しかもその店員さんの言う「ワイン?」と「そんな物」の間に小さな「フっ」っという微妙に吐き笑うようなニュアンスがあって「さすがフランス〜!!!」と、ちょっと感心してしまいました。
そんなわけで、忘年会の約束をしている友達よ。今回はワインはありません〜。